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2012-11-04

結局出たけりゃ出ればいいのかもしれない

なんで日本からわざわざジャカルタなんか来たの?

 

初めて会うインドネシア人にはきまってこう聴かれる。彼女も例に漏れず聴いてきた。

ジャカルタで働いている人は皆ジャカルタが嫌いだ。多分。渋滞がすごいし空気が汚い。青空も見えなくて年中曇りだ。屋上から夜景を見た時もスモッグで曇っている。道路も整備されてなくて限りなく汚い。

facebookのウォール画像を渋滞の写真にしてたら、それを見た友人からなんでそんなことすんの?わかんない!と言われるくらい、みんな嫌いだ。

それでもインドネシア国内では一番給料が良いのはここだし、ジャカルタのGDPも桁外れだ。だからみんなここに来る。オフィスビルで働く人もタクシーの運ちゃんもオジェックのおっさんも、みんなそう。

日本人はもちろん駐在員が多い。実は韓国人も駐在員が多いらしい。日本人とは違い家族総出で来てたりするんだって。日本人は結婚した途端飛ばされたという話もよく聴く。猛烈サラリーマン万歳。

そんな中、身ひとつで来る僕みたいな人間も少ないけど、居る。やはりそういう人はとても物珍しいみたいだ。

日本は大きい会社もたくさんあるし、発展してるしいいじゃん。なんで来たの?彼女はいかにも珍しいものを見るように、怪訝そうな顔で言った。

 

一方日本を好きなインドネシア人もたくさん居る。

ご存知かもしれないが、この国は基本的には親日だ。歴史的背景もあるし、日本に来たことがある人は大体日本好きな印象を持つ。

彼らは日本語話せたりする。あの難解な日本語を。加えて当たり前のように英語も話せるのだが。

彼女もそうだった。いわゆるこの国ではエリートと呼ばれる人だ。英語も日本語も流暢で頭もとても良い。

なんで日本好きなの?彼女は言う。だって綺麗じゃん、文化もステキだし。発展してるし。なるほど、確かに綺麗だ、ジャカルタに比べてうんと。文化も素晴らしい。典型的だが僕は京都が好きだ。お寺素敵だし小道とかステキ。横浜も好きだ。赤れんがは休みの日に良く行った。方言がたくさんあるのも良い。福岡弁可愛い。

彼女は続けた。あと、やっぱりこの国を出たい。ずっと外国に居たいわけじゃないけど、早くこの国を出たい。外国で働いてみたい。

 

インドネシア人も日本人も同じだ。若者は自分の今まで住んで来た国を離れて暮らしてみたい。働いてみたい。そこまでいかなくても旅行くらいはしてみたい。

理由としてはもちろん自分の国がイケてない部分があるとか不満からもあるだろう。でもやっぱり聴いてみると外を見たいという好奇心からそう言う人は多い。動機はとてもシンプルだ。

彼女に言った。今日本は色々イケてないとこがあって大変だよ。でも彼女には関係ないようだった。まあ確かに関係ないよな。うん。彼女の明るい表情を見ているとそんなことはどうでもよくなってきた。

 

日本で海外就職というとなんやらとても重大なことのように言われる。かくいう僕もこのブログでそういう言い方をしていることもある。それは僕には少し考えすぎるきらいがあるからかも。

でも自分の国を出て働きたいというのは、もっと心の奥底にとってもシンプルな欲求があるんだろう。それはかっこいい理想や野望ではなくて自分の国を出たい。もっと外の世界を見てみたい。そんな単純な想い。

もちろん後々のことも考えるに越したことはない。日本に戻って仕事あんの?何年後に戻んの?結婚どうすんの?そういう不安に駆られて帰国する日本人現地採用はたくさん居るようだ。気持ちわからんでもない。

そしてもちろん、彼女みたいな人と自分を比べるのは全然説得力がない。生まれた国も、行く国も違う。というか真逆だ。性別も違う。

でも彼女達みたいに純粋な好奇心みたいな動機で、日本の外に出て働くっていうのもアリなんじゃないか。だって中よりも外の方が楽しそうじゃん。おもしろそうじゃん。韓国人も中国人も、みんな外国で働いてるじゃん。

僕もそうだった。なにかと理由をつけてはいるものの、根本はとにかく外に出たかった。これに尽きる。

 

やりたきゃやれ。人間結局やりたいようにしかやらん。

彼女と話していて、そんな声が僕の頭の中で聞こえた気がした。

 

 

 

 

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