「ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質」が今更ながら凄い件

昨日リスクに関してツイートしたら拡散していたので、改めてちゃんと書きます。

https://twitter.com/kanchan_r/status/221981868604665858

 

僕のリスクに対する考え方は最近では主に「ブラック・スワン」の受け売りです。結論からいえばこの本は万人が読むべきです。以下書評。

 

 

 

予測なんてできない

まずは最大限考えうるリスクに対して備えておくべき、取れるリスクはとるということの根拠について。

僕らは往々にして未来は予測できると勘違いしてしまいます。
例えば歴史の論理を持ち出して未来に適用し、昔の日本もこうだったからあの新興国もこれからこうなるぞ、みたいな。
勘違い甚だしい。僕らはそんな確実性のある時代を生きているわけではありません。
もちろん膨大な人口が居る新興国がこれからある程度経済成長するとか大体の予想ができることはありますが、IT技術の台頭や人口の違い、天候などなど変数を計算に入れて予測なんてできません。未来は過去の延長でもないし、過去の写しでもありません。

なぜ予測しようとしてしまうんでしょうか?それは僕らは起きた事象に対して意味を後付にしてしまい、事後的に予測できたと錯覚するからです。

you can’t connect the dots looking forward. You can only connect them looking backwards, so you have to trust that the dots will somehow connect in your future.

あたりまえなんですよね、そら振り返ればなんでもつながっているように思えるんです。解釈次第で。
僕らが生きているのは何か重大な歴史的事件が起きる確率を予測できるような単純な世界ではありません。とても複雑で、非対称で、非線形な世界です。
もし歴史の必然みたいなものがほんとにあるなら、それを今これから再現できるはずです。当たり前ですがそんなことできるはずもありません。だから世界はランダムなのです。
そんな複雑でランダムな世界ではとても大きな影響を及ぼす事件が起きます。9.11とか震災とか原発の事故とか・・・。
そして「そういうことは起きない」と厳密な予測をしていれば余計にそういった事件に振り回されます。いつか地震が来るかもと備えていた人は被害を抑えられるだろうし、原発は危ないから近くには住まないと決めた人は影響をうけることもありません。さすがにビルに飛行機突っ込む事は予想できませんが。

だから今考えうるリスクをすべて考えて、それが全部取れるなら問題ありません。備えをしていれば影響は小さく押さえる事ができます。だから何かやるときはとりあえず考えうるだけリスクを割り出すことが重要です。
例えばアジア就職に関しても同じ。リスクといえば、新卒で行くなら教育してもらえないとか。現地人と仕事できなくて首になったらどうしようとか。そのために語学を勉強するとか社会経験を日本で積んでおくとか備えは色々できるはずです。そうすればその類のリスクは取り得るものといえます。
海外移住となるとよく言われるのが治安が悪いから事件に巻き込まれるリスクがあるということ。でもその確率なんて誰にもわからないわけで、それはどこの国でも同じです。もちろん理解しているので最大限リスク管理はします。なので同じく問題はありません。

逆の話で言えば、僕は日本のドメドメな旧態依然とした会社でずっと働くなんてリスクはとてもとれません。仕事まかされないのでスキルつかない、英語もつかわない、外国人とも関係がない、無駄に日本的慣習が着く、不況だから会社なくなるかもetc…
それって自分じゃどうしようもないリスクです。自分である程度コントロールできないリスクは取れません。

機会がないと話にならない

次に機会が多くあるところに身を置いた方が良い理由。
何かするにあたりチャンスが多いに越した事はありません。その方がやりがいあるし、可能性に溢れています。可能性に溢れているということは良い偶然が起きるということです。
キャリア構築の考え方でPlanned Happenstance theory(計画された偶然性理論)というものがあります。
これは個人のキャリアは8割の偶然によって形成されるというものです。そのためには以下の要素が必要とされています。

・Curiosity

・Persistence

・Flexibility

・Optimism

・Risk Taking

要は貪欲に機会を取っていけば良い偶然が起きますよ、ということ。

翻って機会が少ないとこではどうでしょうか?仕事がんばってもポスト増えないので壮絶な椅子取りゲーム、でも年配の方は席を譲らない。会社伸びてないので新しい仕事も生まれない、人も増えない、お客さんも買ってくれない・・・そういうとこでは良い偶然も起きにくい。その機会が少ないのですから。
特に若い人は後者のような環境に行くのはおすすめしません。一番仕事して人的資本を増強しないとあかん時期にそれができないのですから。
先述した通り機会が起こる確率は誰にもわかりません。ですが良い偶然を起こすには機会があるところを選ばなければならないのです。

このように、複雑で、非対称で、非線形で、ランダムな世界で自分が出来る限り良い影響を受けるような選択をすべきです。そのためには考えうるリスクは全て割り出しておいてそれに備えておく。そのリスクがとれるようなら、あとは機会が多い方向に思い切って舵をきる。それがベターだと思います。
そういう観点から僕は今若い人がアジアに行くという選択はあながち不自然な選択でもないのかなと思います。

以上、書評というよりリスクについての考え方でした。

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profile 著者:神農亮(Ryo Kanno)( @kanchan_r )
2014年5月までジャカルタで現地採用→6月よりフィリピン・セブ島の語学学校サウスピークで海外就職サポートの仕事をしています。ご相談お気軽に!
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